旧本拠地で年25万kWh、新本拠地で230万kWh フライブルクが太陽光を引き継いだ
SCフライブルクの旧本拠地には、全スタンドの屋根に太陽光パネルがあった。新しいヨーロッパ・パーク・シュタディオンでは、6000枚を超えるパネルが年間約230万kWhをつくる。新築で始まった環境策ではなく、古い運営を大きな屋根へ移した話だ。
旧本拠地では、四つの屋根が年間25万kWhをつくった
SCフライブルクは、ドイツ南西部の大学都市フライブルクを本拠地とする。旧本拠地ドライザムシュタディオンの公式資料には、全スタンドに太陽光パネルがあり、年間25万kWhを発電すると記されている。kWhは、一定時間につくったり使ったりした電力量の単位だ。古い競技場には短いピッチや客席の柱といった制約が残ったが、屋根はすでに日々の電力をつくる設備になっていた。
新しい屋根には、6000枚超と2387kWpを載せた
男子トップチームが2021年に移ったヨーロッパ・パーク・シュタディオンでは、2022年に太陽光設備が完成した。クラブ発表によると、パネルは6000枚超。最大出力は2387kWpで、年間約230万kWhの発電を見込む。kWpは日射などの条件が整ったときの最大出力を示し、年間に生む電力量のkWhとは役割が違う。設計会社は現在、屋根全体で6200枚、設置面積1万5000平方メートルと説明している。
『年間需要を賄う』は、一年分の合計を比べた表現だ
約230万kWhは、スタジアムの予測年間電力需要に相当すると説明されている。昼に発電し、夜や天候の悪い時間は送電網から受け取るため、発電と消費は毎時一致しない。設備には発電制御と遠隔監視が入り、系統につないで運用する。旧本拠地の25万kWhと新本拠地の230万kWhは、同じクラブが屋根でつくる年間電力量をどこまで広げたかを表す。
ピッチを温める熱は、隣の施設から来る
環境設備は屋根だけに収まらない。設計会社HPPによると、スタジアムとピッチの暖房は近隣施設の産業排熱を使う。産業排熱とは、工場などの工程で生まれる熱のうち、そのままなら外へ逃げる部分だ。屋根は電気をつくり、地域の熱供給は暖房を担う。新本拠地は、建物の中へ機械を増やすだけでなく、周辺のエネルギー網と接続する形を選んだ。
