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89人が門を越え、今は会員抽選で2万8500人 ウニオンのクリスマス合唱

12月23日、ベルリンのスタジアムに2万8500人が集まる。試合はない。クリスマスの歌とクラブの歌を、自分たちで歌うためだ。ウニオン・ベルリンの「Weihnachtssingen(クリスマス合唱)」は、2003年に89人のサポーターが閉じた門を越えた夜から始まった。20年余りで、無許可の集まりは会員抽選が必要な年中行事になった。

沈んだ前半戦の終わりに、89人が集まった

1.FCウニオン・ベルリンは、ドイツの首都ベルリン東部、ケーペニックを本拠地とするクラブだ。会場のシュタディオン・アン・デア・アルテン・フェルステライは、「古い営林署のそばの競技場」という意味を持つ。

2003年12月、クラブのインターネット掲示板に「少し歌わないか」という趣旨の投稿が載った。投稿者は「EisernTorsten」と名乗るトルステン・アイゼンバイザー。前半戦を終えた空気が沈んでいたため、年を越す前に仲間と集まりたかったという。89人は閉まっていた競技場へ入り、立見席で歌った。

クラブの2018年の回顧記事は、冒頭で12月20日、本文では12月23日としている。このため初回の日付は「2003年12月」までにとどめる。ただ、発想の元が、普段の試合前に古いクラブ曲を歌う立見席の習慣だったことは、本人の説明から確認できる。

翌朝の掃除から、クラブとの共同運営へ

2004年の2回目には300人を超えた。拡声設備がなければ声を合わせにくくなり、参加者はクリスマスイブの朝に戻ってごみを拾った。人数だけでなく、後始末まで自分たちで担っていた。

転機は2005年だった。発案者たちは、できたばかりのクラブ内の「ファン・会員部門」に支援を求めた。地元校エミー・ネーター・ギムナジウムの合唱団も加わった。閉じた競技場へ入る集まりから、ファンの発案をクラブと地域の学校が支える催しへ変わった。

1万7000人を経て、満員の2万8500人へ

2012年のGuardianの記事は、前年の参加者を約1万7000人と伝えた。クラブの2018年の回顧では、すでに2万8500人の満員行事になっている。2025年12月23日も、同じ2万8500人が入った。

規模が大きくなると、入場の仕組みも変わる。チケット販売は2014年に始まった。2025年は導入後初めて料金を改定し、大人は立見7.50ユーロ、座席15ユーロとした。申し込めるのはクラブ会員で、当選者は最大2枚を購入できる。障害者席には別の抽選を設けた。

得点を待たず、観客が90分をつくる

2025年は17時から金管奏者と男性合唱団が演奏し、19時すぎに地元校の合唱団が公式プログラムを始めた。牧師によるクリスマスの物語も挟まれ、クリスマス曲とウニオンの歌が続いた。

現在はクラブが抽選、券種、協賛企業、障害者席を管理する。ただし、行事の中心は2003年から変わっていない。試合がない夜に集まり、普段は応援席で歌う人たちが、自分の声で90分をつくる。クラブが用意した催しにファンが来るだけではなく、ファンが始めた習慣をクラブが受け止めて大きくした行事だ。

参考記事Union Berlin — The story behind the Christmas carolsUnion Berlin — 2025 ticket prices and members' lotteryUnion Berlin — The 2025 event and 28,500 attendanceThe Guardian — The tradition and its 2012 scaleWELT — The 2025 lottery and operating costs