プレミア昇格で、新作を毎年売らなくてよくなった ブレントフォードの「2季シャツ」
ブレントフォードは2021年、初めてプレミアリーグで着たホームシャツを翌季にも残した。理由は環境だけではない。1部昇格で放送・商業収入が物販売上を大きく上回り、新作を毎年出さなくても収入へ重大な影響は出にくいと判断した。2025年の一季だけの例外にも、クラブは理由を示している。
74年ぶりの1部用シャツを、翌季にも残した
ブレントフォードはロンドン西部のクラブで、愛称は「ビーズ」。2021-22季、74年ぶりにイングランド1部へ戻った。クラブは同年11月24日、そのホームシャツを2022-23季にも使うと発表した。
発表時の価格は大人49ポンド、ジュニア38ポンドだった。クラブによると、サポーターからも2季着用による節約を支持する声が届いていた。新作を買うかどうかは各自が決める。それでも、買ったシャツが翌季に旧モデルにならない期間は確実に延びた。
「物販より放送収入が大きい」から試せた
最高経営責任者ジョン・ヴァーニーは、プレミアリーグの放送収入と商業契約収入が、小売で得る収入を大きく上回ると説明した。だから2季使っても、クラブ収入へ重大な影響を与えずに試せるという判断だった。
環境配慮だけで売上機会を手放した、という話ではない。昇格で収入の重心が変わった時期に、サポーターの負担とクラブの小売収入を比べた。クラブ自身が、その経営上の条件まで明かした点がこの決定を具体的にしている。
2025年の一季だけは、理由が三つあった
ホームシャツは2023-24季と2024-25季にも2季使われた。価格は大人60ポンド、ジュニア45ポンド。シーズンチケット保有者と会員には5ポンド引きが用意された。
2025-26季は一季で終わった。だが理由が不明だったわけではない。クラブは、赤白のシャツを着始めて100年となる記念年、新しい用具メーカーJomaとの初年度、胸スポンサーHollywoodbetsとの契約最終年を挙げ、最初から一季周期だと説明した。同時に、提携条件が整えば翌季に2季周期へ戻す意向も示した。
2026年に戻り、余った在庫は別に扱った
クラブは2026年7月、2026-27季と2027-28季に同じホームシャツを着ると発表し、予定していた2季周期へ戻った。毎年必ず続く規則ではなく、用具会社やスポンサーとの契約に合わせて選ぶ運用だと分かる。
その前の2025年には、過去4季の未使用在庫を裁断し、一点物のシャツへ作り直す企画も行った。着用周期を延ばすことは新作の頻度を下げ、再製作はすでに余った在庫を使う。二つは別の対策だ。製造枚数や廃棄量、排出量が実際にどれだけ減ったかは公表されていないため、環境効果は数値化しない。
