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5試合を無料にしたが、3部ではいったん休む デュッセルドルフ「Fortuna für alle」の現実

フォルトゥナ・デュッセルドルフは、2023-24季から無料のホーム試合を3、4、5試合と増やした。2025-26季までの3年間で計12試合になる。ところが2026年、3部降格を受けて無料試合を休止した。入場料を消すのではなく、協賛収入へ置き換える試みは、カテゴリーが変わった時に最も厳しい試験を受けた。

3試合、4試合、5試合。その次はゼロになった

「Fortuna für alle(みんなのためのフォルトゥナ)」は2023年4月に始まった。ドイツ西部デュッセルドルフのクラブが、選んだホーム試合の入場料を取らず、長期協賛で補う構想だ。

無料試合は2023-24季に3試合、翌季に4試合、2025-26季に5試合へ増えた。リーグ戦の全ホーム試合を一度に無料にしたわけではない。2026-27季は3部降格を受け、クラブが無料試合の休止を発表した。構想全体の終了ではなく、無料券という柱だけが止まっている。

シーズン券の持ち主も、無料分は払わなかった

無料試合を抽選だけの企画にすると、長く通う人の席が失われる。クラブはシーズンチケット保有者の指定席を残し、価格から無料試合分を引いた。

2025-26季は17試合すべてに入場できたが、一般の保有者は12試合分、会員は11試合分を支払った。会員には通常の割引もあるため一試合分の差が出る。無料試合の日だけ別の席を探す必要はなかった。

70万件は、70万人ではない

最初の無料試合だった2023年10月のカイザースラウテルン戦には、12万件を超える応募があり、5万2600人が入場した。最初の2季、計7試合への応募は70万件。クラブは、用意した座席数のおよそ2倍だったと説明する。

ただし応募件数には、同じ人が複数試合へ申し込んだ分が含まれうる。実人数ではない。クラブは観客数や協賛、商品販売、会員数の増加も公表した。Sky Sportsは2026年1月、3年間で年商が35%増え、商業パートナー収入が2倍になったと報じたが、無料試合だけの効果とは切り分けられない。

観客が払わなくても、試合運営の費用は残る

無料試合を支えたのは、TARGOBANKやHewlett Packard Enterpriseなどとの長期提携だった。クラブは現在、「Fortuna für alle」の収入の50%をデジタル化、育成、地域スポーツ、ESG事業へ回すと説明している。ESGは環境・社会・組織運営への取り組みをまとめた呼び方だ。

観客にとって無料でも、警備、清掃、人員、競技場運営の費用は消えない。無料一試合で減る入場料、協賛各社の負担、50%の計算対象の詳細までは公開資料から分からない。

放映収入が16分の1になり、無料席が先に止まった

公共放送WDRは、3部降格でリーグからの放映収入が1600万ユーロから100万ユーロへ減り、トップチームの競技予算も1800万ユーロから750万ユーロへ縮小したと報じた。放映収入は従来の16分の1で、無料試合を支える前提が大きく変わった。

一方、クラブは育成、女子・少女チーム、市内活動を続けると明記している。3部向けに構想をどう変えるかは検討中で、無料試合の再開時期も示されていない。3年間の成果が消えたわけではないが、入場料を別収入へ置き換える仕組みは、カテゴリー低下まで吸収できなかった。

参考記事Fortuna Düsseldorf — Current Fortuna für alle strategyFortuna Düsseldorf — Five free games in 2025–26Fortuna Düsseldorf — 2025–26 season ticketsSky Sports — Revenue after three yearsWDR — Financial effects of relegation