2016年に決めた30ポンドを、さらに2季据え置く プレミアがアウェー席に上限を置く理由
イングランドのプレミアリーグでは、アウェーサポーター向け入場券の価格に30ポンドの上限がある。2026年3月19日、20クラブはこの上限をさらに2季続けると全会一致で決めた。2016-17季から数えると12季連続になる。英国サッカーの価格が上がる中で、遠征席だけは全クラブ共通の天井を保っている。
2016年、3季限定で始まった
上限が導入されたのは2016-17季だ。リーグは当初、2018-19季までの3季だけ続ける制度として始めた。その後も延長を重ね、2022年には初めてプレミアリーグの規則へ組み込んだ。2026年の決定で対象は2027-28季まで続く。金額だけでなく、20クラブすべてが同じ上限を12季続けることに意味がある。
価格を決めるのは、いつも相手クラブ
リーグが挙げる理由は二つある。遠征するファンがスタジアムの雰囲気をつくること。そして交通費を払い、ホームの年間席のような割引を受けにくいことだ。アウェー客が買うのは、応援するクラブではなく対戦相手が販売する席である。一つのクラブだけでは解けないため、リーグ全体の上限になった。
82%から91%、リーグは「寄与」と説明
プレミアリーグによると、アウェー区画の利用率は制度開始時の82%から91%へ上がった。差は9ポイントだ。リーグは30ポンド上限が増加に寄与したと説明する。ただし、対戦カード、日程、交通、各クラブの成績も同じ期間に動く。9ポイントすべてを価格上限の効果とは言えない。確認できるのは、上限を続けた期間に遠征席が埋まる割合も上がったことだ。
30ポンド未満の券も、全体の22.6%
上限は、すべての券を30ポンドにそろえる制度ではない。リーグの2019-20季調査では、販売されたアウェー券の22.6%が30ポンド未満だった。平均は29ポンドで、12.1%は20ポンド以下。一部の優待券は5ポンドだった。30ポンドは統一価格ではなく、これを超えて請求しないための天井である。サポーター団体FSAは、2013年から上限を20ポンドにする「Twenty’s Plenty」を続けてきた。
交通費と手数料は、上限の外にある
30ポンドで収まるのは入場券だ。列車やバス、宿泊、飲食の費用は別にかかる。FSAは過去に、券ごとの手数料や、アウェー券を買うための有料会員制度で負担が増えた例も挙げている。上限だけで遠征の一日が安くなるわけではない。それでも、対戦相手側が売る席に共通の天井を置き、遠征する客をリーグ全体で支える仕組みにはなっている。
