議決権75.5%を残し、経済持分は53.6%へ ハーツが発行した29%の無議決権株
スコットランドの首都エディンバラに本拠を置くハート・オブ・ミドロシアン、通称ハーツでは、サポーター組織が議決権の75.5%を握る。2025年、外部投資家トニー・ブルームが986万ポンドを投資し、発行済み全株式の29%を得た。ブルームの株に議決権はない。一方、サポーター組織の経済持分は53.6%になった。同じ「持分」でも、お金を受け取る権利と意思決定権は別にできる。
2013年、五つのファン団体が一つに集まった
ファウンデーション・オブ・ハーツは、地元の事業家でもあるハーツファンが2010年につくった非営利組織だ。2013年にクラブが経営管理下へ入ると、五つのサポーター団体がこの組織の下へ集まった。約8000人が口座振替で資金を出し、クラブ公式は月約12万5000ポンドの拠出と説明している。
2014年から2021年まで、アン・バッジが橋を渡した
2014年、アン・バッジが設立した会社Bidcoがクラブを取得し、経営を立て直した。ファウンデーションは約100万ポンドの運転資金を入れ、メインスタンド整備にも300万ポンドを拠出した。Bidcoへの250万ポンドの返済が終わり、2021年8月に議決権付き普通株の多数が移った。2025年の公式FAQは正確な比率を75.5%とし、過去の75.1%表記は誤りだったと訂正している。
多数株主でも、日々の補強を会員が決めるわけではない
株主名簿で多数を占めるのは、個々のサポーターではなくファウンデーションだ。会員は組織の選挙や投票を通じて意思を反映する。日々の経営はクラブの取締役会と執行部が担う。ただし、名称、クラブカラー、本拠地タイネカッスル、ファウンデーション保有株の処分にはサポーター側の許可が要る。
29%の株は、経済持分があり議決権はない
2025年6月、ブライトンのオーナーでもあるトニー・ブルームは986万ポンドを投資した。受け取ったのは、新しく設けた無議決権株だ。発行済み全株式に占める経済持分は29%だが、株主総会の議決権は0%。ファウンデーションの議決権75.5%は変わらず、経済持分は53.6%になった。会員投票では6208票のうち6112票、98.5%が提案に賛成した。
ブルームの代表は取締役会で一票を持つ
ブルームは、持分が10%以上ある間、取締役一人を指名できる。代表に選ばれたジェームズ・フランクスは他の取締役と同じ一票を持つが、特別な決定権はない。選手獲得ではブルーム側の分析会社が助言しても、最終判断と移籍収益はハーツに残る。外部資金を受け入れても、株主総会の多数とクラブの根幹を守る権限はサポーター側に残った。
