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昇格したのに、170万ユーロを集めなければ3部へ エイバルを50カ国の株主が支えた

2014年、SDエイバルは初めてスペイン1部への昇格を決めた。借金はなく、リーグ会長から「模範的」と評された。それでも資本金の基準を満たせなければ、当時3部相当のセグンダBへ落ちる可能性があった。町の商店や元選手、海外のファンが株式を買い、ピッチで得た昇格を守った。

借金ではなく、SADの資本金が問題だった

エイバルは、スペイン北部バスク州の山あいにある工業都市を本拠とする。2013-14シーズンに2部を制した時、クラブはSADとして運営されていた。SADは、スペインのプロクラブに原則として求められるスポーツ株式会社だ。当時の最低資本金は、2部各クラブの支出から最大と最小の各2クラブを除き、その平均の25%を基に決まった。日々の支払いが滞っていたのではなく、株式として積み上げた資本の額が制度上足りなかった。

42万2253ユーロを、214万6525ユーロへ

エイバルの資本金は42万2253ユーロ。必要額は214万6525ユーロだった。クラブが新たに集める最低額は172万4272.95ユーロになる。この差額は補強費ではなく、プロリーグで競う資格を得るための資本だ。期限までに届かなければ、1部昇格を失うだけでなく、当時3部相当のセグンダBへ降格する可能性があった。2年連続で昇格したチームが、書類上は二つ下へ落ちる局面だった。

10万ユーロの上限が、大口一人への集中を防いだ

クラブは「Defiende al Eibar(エイバルを守れ)」と名付けた増資を始めた。買われたのは寄付の権利ではなく、クラブの株式だ。1人が買える額には10万ユーロの上限を置いた。地元のファンや商店に加え、元所属選手のシャビ・アロンソとアシエル・イジャラメンディも支援した。資金を集めながら、所有が一人の大口投資家へ集中するのを抑える仕組みだった。

最後の一株を買ったのは、90歳の会員だった

2014年7月15日、クラブは必要額への到達を発表した。基準を超える4万6200株目を買ったのは、1945年から会員だった90歳のルイス・マリア・センドーヤ・エロルサだ。最低額を満たした後も、株主総会で承認した198万ユーロ分の増資枠が閉じるまで販売を続けた。制度上の境目は、一人の古参会員が買った一株で越えた。

2014年の開幕時、株主は50カ国の1万人へ広がった

1部初戦を迎えた2014年8月、The Guardianは1万人が50カ国から株式を買ったと伝えた。エイバル市の人口は当時2万7378人。株主の広がりは、町の外まで助けを求めた結果だった。現在のクラブ案内は、株主を65カ国の1万1130人超としている。50カ国は増資直後、65カ国は後年の公式案内が示す範囲だ。昇格を守るための臨時の募集が、世界各地に所有者を持つクラブの形へ続いた。

参考記事SD Eibar — official record of reaching the 2014 minimumSD Eibar — current shareholder overviewThe Guardian — the capital rule, campaign and 2014 shareholder spreadESPN — Eibar's original and required share capitalEl País — the threshold share and final capital total