男子本拠地の隣に、1万席を新設へ ブライトンが女子専用スタジアムを「適正サイズ」で考える理由
ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンは、イングランド南部のクラブだ。2026年4月、女子チームのために1万席規模のスタジアムを新設する計画を発表した。場所は男子チームの本拠地の中ではない。そのすぐ隣だ。大きな競技場を共用するのではなく、選手と観客の一日から新しい器を考えている。
男子の本拠地の中ではなく、隣につくる
計画地はベネットズ・フィールド。男子チームが使うアメリカン・エキスプレス・コミュニティ・スタジアム、通称アメックスの隣にある土地だ。二つのスタジアムは橋で結び、新しい施設には地下駐車場も設ける案になっている。
収容人数は最低1万人。開場目標は2030-31シーズンだ。ただし、2026年4月の発表時点では計画許可の取得が前提だった。完成した施設の紹介ではなく、クラブがこれから審査を受ける計画として読む必要がある。
「Built for Her」は、誰の一日を基準にするのか
クラブが掲げた言葉は「Built for Her」。女子選手と女子サッカーの観客を基準に設計する、という意味だ。
対象は更衣室だけではない。コンコースや交流スペースまで含め、家族連れや初めて来場する人を迎えやすくする。フラン・カービーは、女子選手のために設計された場所へ入ることが準備やプレーを変える可能性に触れた。施設の専用性を、男子施設からの分離ではなく、使う人に合わせる作業として説明している。
1万席は、規模を抑えた数字なのか
最高経営責任者のポール・バーバーは、1万席を女子スーパーリーグの基準に合う「適正サイズ」と説明した。空席を前提に大きな器を借りるのではなく、観客を増やしながら使い切れる規模から始める考えだ。
女子チームは現在、クローリー・タウンとブロードフィールド・スタジアムを共用している。クローリーはブライトンから20マイル以上離れた別の街だ。新計画では、女子の本拠地を男子のアメックスに隣接させつつ、女子の試合日に合う収容規模を持たせる。近さと専用性を同時に選んだ点が、この1万席の意味になる。
約8000万ポンドを、場所へ向ける
英紙フィナンシャル・タイムズは、計画費を約8000万ポンドと報じた。オーナーのトニー・ブルームは自ら資金を出し、女子チームや施設への外部投資家を探していないと説明した。金額は確定した決算ではなく、発表時点の計画費だ。
監督のダリオ・ビドシッチは、アカデミーの選手が新しいスタジアムでプレーする姿を思い描ける、と話している。専用スタジアムは、今いるトップ選手だけの設備ではない。一方で、許可、工事、開場はこれからだ。将来像を示す力と、実現まで残る手続きの両方を抱えた計画である。
