女子だけ過半数株主が交代、本拠地はそのまま ブリストル新会長ローレン・ホリデーの仕事
情報確認日: (JST)
女子ワールドカップを制したローレン・ホリデーが、今度はクラブの会長になった。就任先は、イングランド女子2部のブリストル・シティ女子。2026年9月10日の発表で取締役会は4人になった。この女子チームは、男子のブリストル・シティと過半数株主が違う。それでもクラブ名を残し、同じアシュトン・ゲートで試合を続けている。ホリデーが受け持つのは、女子側で経営を決めながら、男子側の施設を契約で使う会社だ。
過半数はMercury13、ランズダウン家も株主に残った
2025年9月18日、女子サッカー専門の投資グループMercury13(マーキュリー13)が、ブリストル・シティ女子の過半数株式を取得した。前の所有者だったスティーブ・ランズダウンの家族は、少数株主として関係を続けている。男子のブリストル・シティ、ラグビーのブリストル・ベアーズ、バスケットボールのブリストル・フライヤーズは、ランズダウン家のブリストル・スポーツに残った。
売買の対象は女子チームの過半数株式に限られた。Mercury13は商業面と日常運営の主導権を受け取り、女子チーム専用の取締役会を置いた。ランズダウン家との関係も、少数株と施設契約を通じて続いている。
16カ月かかったのは、雇用もデータも不動産も扱ったから
最初の面会から完了まで16カ月。Mercury13の戦略責任者ハンナ・ヘインズは、契約が知的財産、雇用、データ、不動産、会社構造に及んだと説明した。女子チームは、男子、ラグビー、バスケットボールをまとめる組織の中にあった。選手・スタッフの雇用、商標の使用、顧客データ、練習場やスタジアムへのアクセスを、新しい会社へつなぎ直す作業が必要だった。
完了後、スポンサー、観客施策、選手環境への投資は女子側で決められるようになった。Mercury13はこの投資を事業として説明する。専任の経営陣が女子チームの収入と支出を扱い、クラブの商業価値を高める考えだ。
アシュトン・ゲートは、長期契約で使い続ける
経営が分かれても、施設の扉は閉じなかった。Mercury13とブリストル・スポーツは長期契約を結び、女子チームはロビンズ・ハイパフォーマンス・センターで練習し、アシュトン・ゲートでホーム戦を行う。
アシュトン・ゲートは、イングランド南西部ブリストルにある2万6389席のスタジアムだ。男子のブリストル・シティとラグビーのブリストル・ベアーズも使う。女子の試合では、ピッチ沿いのドールマン・スタンドが主な観戦エリアになる。女子会社は施設そのものを取得せず、利用権を契約で確保した。新しいスタジアムを建てずに、クラブ名とホームの継続を取引へ組み込んだ。
ホリデーは、三つの女子クラブを知る取締役
ホリデーは2015年女子ワールドカップ優勝、五輪金メダル2回を経験した元米国代表だ。2024年からMercury13の取締役を務め、スペインのFCバダロナ女子でも取締役を務める。ブリストルの取締役会には、共同経営者マリオ・マラヴェ、リサ・ナイツ、ブライアン・ラスキーがいる。
Mercury13はイタリアのコモ女子も所有する。マラヴェは、複数クラブで知識を共有すると説明し、選手移籍のルートづくりを中心目的には置いていない。ホリデーは選手として米国代表を知り、取締役としてバダロナとMercury13の運営にも関わる。その経験をブリストルの4人の取締役会へ持ち込む役割だ。
観客はこれまでと同じアシュトン・ゲートへ向かう。クラブの名前も変わらない。変わったのは、スポンサー、試合運営、選手環境を誰が決めるかだ。その机は男子部門の外へ移り、ホリデーが会長席に着いた。
