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選手の優先権だけではなかった FCメスがセネガルの育成校へ20年以上通う理由

フランス北東部ロレーヌ地方のFCメスは、セネガルの育成組織ジェネレーション・フットと2003年から提携している。メスが得たのは、有望選手を先に選べる権利だけではない。ダカール郊外の施設には寄宿舎、食堂、高校、天然芝のピッチがそろい、選手はプロを目指しながら学校へ通う。移籍の前後を支える仕組みが、20年以上続いている。

2000年に始まり、2003年からメスの独占提携先に

ジェネレーション・フットは、元選手のマディ・トゥーレが2000年に設立した。活動拠点は、セネガルの首都ダカールの北東にあるデニ・ビラム・ンダオ。FCメスとは2003年に提携し、現在もセネガルでの独占的な育成パートナーに位置づけられている。

FCメス公式は、現地施設への投資だけでなく、運営や指導方法にも関わってきたと説明する。ジェネレーション・フットのトップチームはセネガルの1部リーグで戦う。育成所で終わらず、現地にも成人の競技チームがある。

160人が暮らし、高校まで同じ敷地にある

施設では約160人が寄宿生活を送る。宿泊棟と食堂に加え、高校と天然芝のピッチがある。サッカーの練習後に別の街へ通学する形ではなく、競技と授業を同じ生活圏に置いている。

提携契約では、FCメスが有望選手を優先的に選び、フランスでプロ生活を始める機会を用意する。学校と生活施設への投資、選手を選ぶ権利が同じ提携に置かれている。

44人と8人は、同じ母集団ではない

Le Mondeは2025年2月までに、ジェネレーション・フット出身を中心とするセネガル人選手44人がFCメスでプレーしたと報じた。同じ2024-25季のトップチームには8人がおり、チームのおよそ3分の1を占めた。

44人は提携後の累計、8人は一つのシーズンの在籍者だ。卒業生全体やプロになった人数を示す数字ではない。FCメスが一度きりの発掘ではなく、同じ入口から選手を迎え続けてきた規模を表している。

100%合格はクラブ側の説明として読む

シェイク・サバリは14歳でジェネレーション・フットに入り、スポーツと学業を両立する4年間を過ごした。2018年7月にメスへ移り、のちにセネガル代表にも選ばれた。

FCメスの育成責任者フレデリック・アルピノンは、現地校のバカロレア合格率を100%と説明している。バカロレアはフランス語圏で大学入学資格にもなる中等教育修了試験だ。ただし、公開資料からは年度別の受験者数や算定期間までは分からない。この記事では外部評価の結果ではなく、提携を運営するクラブ側の説明として扱う。

冬に着いたローを、先に来た選手が助けた

フランスでの支援を具体的に語ったのは、アブバカール・ローだ。冬にメスへ着いたローは、同じ経路で先に移籍していたセネガル人選手が、新しいクラブと街になじむのを助けてくれたと振り返る。サバリも、新しく来た選手を迎え、母国の様子について話すようにしていると説明した。

提携は2023年に2033年まで延長された。選手を選ぶ契約が長いだけでは、到着後の生活は支えられない。同じ学校と移籍経路を知る先輩がいることまで含めて、メスにセネガルからの入口ができている。

参考記事FC Metz — Club project and Génération FootLe Monde — Players, schooling and arrival in MetzFC Metz — Partnership extended to 2033Get French Football News — Extension of the agreement