2975人の「立つ席」をつくった セルティックが応援の熱を設備と入場管理に分けた理由
セルティック・パークは、スコットランドのグラスゴーにあるセルティックの本拠地だ。2016年、ここに2975人分のレールシートが入った。大事なのは「立てる席」を置いたことだけではない。誰が入るか、どこへ動けるか、何人の係員が見るかまで、応援の熱を管理する仕組みに変えた。
昔の立見席とは何が違うのか
レールシートは、各列に連続した金属製の柵と折り畳み式の座席を組み合わせる。英国の競技場安全を担うSGSAは、前後方向の人の波を柵で受け止め、将棋倒しにつながる「群衆の連鎖的な崩れ」を抑える設備として説明する。段差だけの古い立見テラスを、そのまま戻したものではない。
2600席の計画が、2975席で始まった
クラブが2015年に示した計画は約2600席だった。翌2016年7月に開いた区画は2975席となり、工費は約50万ポンド。シーズンチケット枠はすぐに埋まった。計画から2975席へ増えた理由は公表資料で示されていないため、変更の背景は推測しない。
柵だけでなく、入口から分けた
SGSAが2019-20年シーズンに調べた運用では、区画に28人の係員と2人の責任者を置いた。報告書が記録した比率は観客106人に係員1人。専用の入場口と通路、横方向の柵、見分けやすい券面も使い、別区画から人が流れ込むのを抑えた。サポーター連絡担当者も現場に入った。
UEFAの試合では座席を下ろしていた
同じSGSA調査では、国内試合で座席を上げ、UEFA主催試合では下ろす運用だった。これは2019-20年当時の記録で、現在の全試合にそのまま当てはめることはできない。設備が両方の使い方に対応していた点が重要だ。
2026-27年も区画は続いている
セルティックは2025-26年版の安全規範で、観客が割り当てられた位置にとどまり、通路へ移動しないよう求めている。2026-27年のシーズンチケット規約にもレールシート区画が残る。一方、現在の定員や係員数は現行資料で改めて示されていない。2975人と30人という数字は、導入時とSGSA調査時の記録として読む必要がある。
