53

試合がない平日も134人が通う ザンクト・パウリ本拠地の中にある保育園

ドイツ北部ハンブルクのFCザンクト・パウリには、試合日だけ開く託児所ではない保育園がある。本拠地ミラントア・シュタディオンの一角にある「ピラーテン・ネスト」だ。現在の運営者案内では、11カ月から就学前までの134人が8グループに分かれて通う。競技場の空間が、平日の朝から夕方まで街の生活に使われている。

未来の選手ではなく、11カ月から就学前まで

ピラーテン・ネストは、サッカー選手を育てるアカデミーではない。ハンブルクの福祉法人ペスタロッツィ財団が運営する一般の保育施設だ。現在の案内は、11カ月から就学前までの134人を8グループで受け入れるとしている。クラブのやさしいドイツ語ページには「約100人、6歳まで」とある。こちらは施設の概要を丸めた数字で、現状の定員・在籍規模は運営者の134人が具体的だ。

南スタンドとメインスタンドの間に入った

保育園は2010年11月15日、ミラントアの南スタンドとメインスタンドの間に開いた。開園時の報道によると、広さは1385平方メートル。二つのスタンドの間に園舎を組み込み、屋上にも遊べる場所を設けた。競技場の余白へ後から小さな部屋を置いたのではなく、スタンド改築と一緒に日常施設をつくった。

屋上庭園に5万3000ユーロ超

子どもが外で遊ぶ場所の一つが屋上庭園だ。2018年、床の改修だけで5万3000ユーロを超える費用が必要になり、財団は寄付を募った。当時は130人の子どもを、18人の保育者、調理担当者、2人の管理責任者が支えていた。競技場の中にある珍しさだけでなく、床を直し、職員が毎日運営する普通の保育園として維持されている。

試合日より長い、平日7時から17時

ハンブルク市の施設案内では、開園時間は月曜から金曜の午前7時から午後5時まで。住所もミラントアのハラルト・シュテンダー広場2番地だ。入園後の日常を担うのはクラブではなくペスタロッツィ財団である。スタジアムは通常、観客が集まる日の姿で語られる。だがミラントアでは、試合がない時間にも子どもと職員が通う。その事実が、クラブと街の距離をいちばん具体的に示している。

参考記事FC St Pauli — Millerntor stadium guidePestalozzi Kita — Current Piraten-Nest informationCity of Hamburg — Address and opening hoursPestalozzi Foundation — Rooftop garden renovationWELT — Opening of the stadium nursery in 2010