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30の刑務所事業に1578人 レアル財団が勝敗より先に教えること

レアル・マドリード財団は2025-26年度、スペイン各地の刑務所でサッカーとバスケットボールの社会スポーツ事業を30件行った。参加者は1578人。レアルの名が付いていても、有望選手を探す場ではない。毎週の活動で尊重や責任、チームワークを扱い、社会復帰を支える教育事業だ。

30事業の対象に、女子刑務所も入る

30事業はスペイン各地の刑務所で行われ、マドリード近郊アルカラ・メコの女子刑務所も含まれた。1578人は試合の観客数ではなく、2025-26年度に事業の支援を受けた人の数として財団が示した数字だ。30は事業数、1578は受益者数であり、同じ種類の数字ではない。

ボールを使うが、競技力だけを評価しない

活動は毎週行われる。財団が掲げる「価値とスポーツによる教育」に沿い、尊重、責任、努力、平等、チームワークを扱う。サッカーとバスケットボールは、その価値を集団で学ぶための手段だ。勝敗や技術の向上を主目的にするトップチームの育成とは、出発点が違う。

クラブだけでは、刑務所の教育を動かせない

事業はスペイン内務省の刑務所総局、民間財団Horizontes Abiertosと協力して進める。刑務所総局は処遇、教育、文化・スポーツ活動、外部団体との連携を所管する。レアル財団が担うのはスポーツを使った教育であり、施設管理や受刑者の処遇を決める立場ではない。長く続けるには、クラブの知名度だけでなく役割分担が要る。

交流試合は、いつもと違う相手と規則を共有する場

2025-26年度には、マドリードIV刑務所で施設間大会の決勝が行われた。レアル・マドリード・カスティージャはマドリードIIを、CチームはマドリードVを訪れた。国際女性デーには、マドリードIの女子受刑者とマドリードIIの男子受刑者が合同でバスケットボールをした。プロ予備軍との交流だけではなく、施設や性別をまたいで同じ規則を使う機会も組み込まれている。

1578人は到達範囲であって、成功率ではない

ONCEの2022年資料は、刑務所での活動開始を2003-04年度とし、当時は年間2000人超が参加すると説明していた。これを2025-26年度の1578人と直結させ、規模が縮んだとは言えない。年度も「参加者」「受益者」という表現も異なるからだ。同じ理由で、1578人を社会復帰の成功数とも読めない。分かるのは、20年以上続く事業がその年度にどこまで届いたかである。

参考記事Real Madrid — 30 prison programmes in 2025–26Real Madrid — renewal of prison-school supportSpanish Interior Ministry — prison authority responsibilitiesONCE Madrid — Foundation anniversary and prison workEFE Comunica — cooperation and programme scale