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「50%+1票」があっても終わらない ドイツが8年かけて問うクラブ会員の実権

ドイツの連邦カルテル庁は2026年8月12日、ブンデスリーガの「50+1」規則に競争法上の根本的な異議はないとする最終評価を公表した。ただし、現行制度のすべてをそのまま認めたわけではない。例外の扱い、組織の透明性、会員が実際に参加できる仕組みには修正の余地が残る。8年以上の調査は終わったが、次に制度を詰めるのは1部と2部の36クラブだ。

50%+1票は、株式の51%とは限らない

50+1は、クラブ会員の団体がトップチーム運営会社の議決権を過半数持つという原則だ。基準は株式数そのものではない。バイエルンでは会員組織が運営会社の株式75%を持つ。一方、ドルトムントでは会員組織の株式比率が約4.6%でも、経営を担う会社を100%保有して支配権を残す。株主名簿だけでは、誰が最後の決定権を持つか分からない。

競争当局が見たのは、目的より「同じ運用か」

DFLは、ドイツ1部と2部を運営する組織だ。外部投資家が最大の発言権を持つクラブには参加資格を与えないため、50+1は投資やクラブ間の競争を制限しうる。連邦カルテル庁は一方で、クラブごとの個性を守り、一般の会員が意思決定へ参加できる目的には正当性があると判断した。問題は理念の有無ではなく、同じ条件を各クラブへ一貫して適用しているかだった。

20年支援の例外は、二つの企業系クラブに残る

レヴァークーゼンとヴォルフスブルクには、企業が20年以上継続してクラブを支援した場合の「支援者例外」が適用されてきた。両クラブはそれぞれバイエル、フォルクスワーゲンとの歴史が深い。しかし、会員支配を原則にするなら、長期支援を理由に別の扱いを認める線引きも説明しなければならない。連邦カルテル庁は、例外の整理と一貫した運用を課題に挙げた。

会員が少数なら、形式上の過半数だけでは足りない

リーグ公式の解説はRBライプツィヒについて、議決権を持つ会員が少数で、その全員が親会社側の従業員だと説明している。会員組織が過半数を握っていても、誰が会員になれ、誰が投票できるのかで実際の参加は変わる。このため最終評価は、クラブと運営会社の関係を見えるようにすることや、組織規則を整えることも求めた。50+1の数字だけ守れば十分、という結論ではない。

8年の調査は終わった。36クラブの合意はこれから

DFLは2018年7月18日、法的な不確実さを減らすため自ら審査を求めた。2026年8月12日の最終評価を受け、DFLは透明性、組織規則、支援者例外に関する指針を検討し、36クラブとの合意を探すとした。8月12日時点では、改定条文、採決日、例外の最終処理は決まっていない。調査が閉じたのは制度の廃止か存続かではなく、規則を残すために何をそろえるべきかが示された段階だ。

参考記事Federal Cartel Office — final assessment of the 50+1 ruleBundesliga — DFL statement on the final assessmentBundesliga — how the 50+1 rule worksFederal Cartel Office — 2025 provisional assessmentReuters — final assessment and the exemption issue